CARE LEVEL GUIDE
要介護度の違いを徹底解説
要支援・要介護1〜5の基準とサービス・認定手続き
「要介護3以上」でないと特養に入れない、ということをご存知ですか? 介護保険制度では、認定された要介護度によって利用できる施設やサービスが大きく変わります。 このページでは要支援1〜要介護5の違いを対比表でわかりやすく整理し、認定を受けるための手続きも解説します。
📌 この記事のポイント
- ・要支援1・2は「介護予防」が目的。原則、特養などへの入居はできない
- ・要介護3以上になると特別養護老人ホーム(特養)への入居申請が可能になる
- ・要介護度は申請から約30日で認定される。家族でも代理申請できる
- ・状態が変わったら「区分変更申請」でいつでも見直しができる
🏠 特別養護老人ホーム(特養)への入居は「要介護3以上」が条件
特養は公的施設のため月額費用が比較的低く、入居希望者が多い人気施設です。 しかし入居申請できるのは原則「要介護3以上」の方に限られています。 要介護1・2の方は有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅が主な選択肢になります。 まず現在の要介護度を確認し、適切な施設を選ぶことが大切です。
→ 施設の種類・違いをくわしく見る要支援・要介護度 完全対比表
日常生活のほぼすべてを自分で行えるが、一部の動作に不安定さがある。将来的な介護予防が主目的。
浴槽への出入りが不安定、掃除や洗濯に少し手間取る
約5万円/月
介護予防サービス(通所・訪問)のみ。老人ホームへの入居は原則対象外。
要支援1より状態がやや重く、身体機能の低下が見られる。介護予防を継続しながら生活支援も必要。
歩行に不安定感、立ち上がりに時間がかかる、料理が難しくなってきた
約10万円/月
介護予防サービス。グループホームは入居可能(認知症がある場合)。
部分的に介護が必要な状態。日常生活の基本動作はほぼ自分で行えるが、見守りや声かけが必要なことがある。
入浴・排泄に一部介助が必要、物忘れが出始める
約17万円/月
有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅など多くの施設に入居可。特養は原則対象外。
身体機能の低下が進み、日常生活全般に介助が必要。認知機能の低下もみられることが多い。
自力での歩行・入浴が困難、排泄の失敗が増える
約20万円/月
有料老人ホーム・グループホームなど。特養は原則対象外(特例あり)。
自力での生活が困難な状態。日常生活のほぼすべてに介助が必要で、認知症の症状が顕著になることも。
立ち上がり・歩行・排泄・入浴すべてに全面介助が必要
約27万円/月
特別養護老人ホーム(特養)への入居申請が可能になる重要な節目。
重度の介護が必要。日常動作のほぼすべてに介助が必要で、寝たきりに近い状態。
食事・排泄・入浴すべてに介助が必要、意思疎通が難しくなることも
約31万円/月
特養・介護老人保健施設(老健)・介護療養型医療施設への入居が可能。
最重度。日常生活全般にわたって全面的な介護が必要。意思疎通が困難な場合も多い。
寝たきり状態、食事も経管栄養になることがある
約36万円/月
特養・老健・介護療養型など医療ケアが充実した施設が適している。
「要支援」と「要介護」の根本的な違い
🌱 要支援1・2
- 目的は「介護予防・状態悪化を防ぐ」
- 日常生活の基本はほぼ自力でできる
- 週数回の訪問・通所サービスが中心
- 特養・老健などへの入居は原則不可
- 地域包括支援センターがサポート窓口
🏥 要介護1〜5
- 目的は「必要な介護サービスの提供」
- 日常生活に部分的〜全面的な介助が必要
- 訪問介護・デイサービス・施設入居が可能
- 要介護3以上で特養への入居申請可
- ケアマネジャーがサポート窓口
受けられる介護サービスの違い
| サービス種別 | 要支援1・2 | 要介護1・2 | 要介護3〜5 |
|---|---|---|---|
| 訪問介護(ホームヘルプ) | ○(予防給付) | ○ | ○ |
| 訪問看護 | ○ | ○ | ○ |
| 通所介護(デイサービス) | ○(予防給付) | ○ | ○ |
| 短期入所(ショートステイ) | ○ | ○ | ○ |
| 福祉用具貸与 | 一部のみ | ○ | ○ |
| 特別養護老人ホーム(特養) | × | ×(原則) | ○ |
| 介護老人保健施設(老健) | × | △(状態による) | ○ |
| グループホーム(認知症) | ○(要支援2のみ) | ○ | ○ |
| 有料老人ホーム | 施設による | ○ | ○ |
| サービス付き高齢者向け住宅 | ○ | ○ | ○ |
要介護認定を受けるための手続き
申請から認定まで原則30日。早めに動くことが大切です。
市区町村の窓口に申請
本人または家族が、住んでいる市区町村の介護保険担当窓口(または地域包括支援センター)に「要介護認定申請書」を提出します。代理申請も可能。
💡 ポイント:地域包括支援センターに電話すると、申請書類の書き方から丁寧に教えてもらえます。
認定調査員が自宅訪問
市区町村から派遣された調査員が自宅や入院先を訪問し、心身の状態を74項目にわたって確認します。本人の状態を正しく伝えることが大切です。
💡 ポイント:「調子のいい日」に合わせてしまうと実態より軽く判定されることがあります。普段の状態を正直に伝えましょう。
主治医の意見書を取得
市区町村が本人の主治医に「主治医意見書」の作成を依頼します。かかりつけ医がいない場合は、市区町村が指定する医師の診察が必要です。
💡 ポイント:主治医には日頃から生活上の困りごとを伝えておくと、実態に合った意見書を書いてもらいやすくなります。
コンピューター判定(一次判定)
調査結果と主治医意見書をもとに、コンピューターで要介護度の一次判定を行います。
介護認定審査会(二次判定)
医療・保健・福祉の専門家5名で構成される「介護認定審査会」が、一次判定の結果と主治医意見書を総合的に審査し、最終的な要介護度を決定します。
認定結果の通知(約30日)
申請から原則30日以内に認定結果が通知されます。結果に不服がある場合は、都道府県の介護保険審査会に不服申し立て(審査請求)ができます。
💡 ポイント:認定の有効期間は通常12〜36ヶ月。更新を忘れると介護保険サービスが利用できなくなるため注意が必要です。
ケアプランの作成・サービス開始
ケアマネジャー(介護支援専門員)にケアプランを作成してもらい、介護サービスの利用を開始します。ケアプランの作成費用は全額介護保険で負担されます(自己負担なし)。
📋 状態が変わったら「区分変更申請」ができます
認定の有効期間中でも、状態が大きく変化した場合は「区分変更申請」を行うことで要介護度を見直してもらえます。 入院後に状態が悪化した場合や、特養への入居を検討し始めた場合など、遠慮なく市区町村や地域包括支援センターに相談しましょう。